2006年に発売されたオープンワールドRPGの名作『The Elder Scrolls IV: オブリビオン』(以下オブリビオン)のリマスター版が、本日2025年4月23日に突然発され、大きな話題を呼んでいます。

Xbox Series X|S、PlayStation 5、PC(Steam/Microsoft Store)向けに発表と同時に配信開始というサプライズ展開で、初日からXbox Game Passでもプレイ可能とのことで、SNS上でもファンが歓喜しています。

どんな点がパワーアップしたのか? Nintendoの新ハード「Switch 2」で遊べる日は来るのか? ゲームファンが気になるポイントをまとめました。

オブリビオンってどんなゲーム?

『オブリビオン』はBethesda Game Studiosが開発したエルダー・スクロールズ(The Elder Scrolls)シリーズの第4作目となるRPGです。
海外で2006年(日本では2007年)にWindowsやXbox 360、PS3向けに発売され、その圧倒的な自由度で人気を博したオープンワールドRPGでした。

前作『モロウウィンド』から引き継いだ広大なフィールドと自由な冒険要素が特徴で、メインストーリーすら無視して好きに冒険できるほどの自由さが当時大きな話題に。
実際、メインクエストを含め大小150以上のクエストが用意されており、プレイヤーは自分の好きな順番でそれらを進めることができます。

クエストをまったく無視して世界を放浪することも可能で、ゲーム内では1000人以上のNPCが自律行動する生活感あふれる世界が構築されていたことも画期的でした 。

このように「何でもできるRPG」として世界中で数々の賞を受賞し、今なお語り草になっている名作です。

日本においても『オブリビオン』はシリーズ初の日本語版(スパイク※現スパイク・チュンソフトがローカライズ)として2007年に発売され、多くの国内RPGファンを海外オープンワールドRPGの虜にしました 。

当時プレイしていた方にとっては思い出深いタイトルでしょうし、後に続く『スカイリム』(TES V)の大ヒットもあって、その前作である『オブリビオン』の存在を知っているゲームファンも多いでしょう。

そんな伝説的RPGが約17年の時を経てリマスター版で現代に蘇るということで、往年のファンから若い世代まで改めて注目が集まっています

リマスター版『Oblivion Remastered』発表と配信情報

今回発表された『The Elder Scrolls IV: Oblivion Remastered』は、Bethesdaが2025年4月23日に電撃発表した公式リマスター版です

発表と同時に配信が開始されており、対応プラットフォームはXbox Series X|S、PS5、PC(Steam/Microsoft Store)となっています。

また、Xboxのサブスクサービス「Game Pass」にも対応しており、加入者は発売日からすぐにダウンロードしてプレイ可能です 。

配信形態はダウンロード専用で、通常版(Standard Edition)とデラックス版(Deluxe Edition)が用意されています 。通常版にはゲーム本編と大型拡張DLC(後述)が含まれ、価格は税込6930円、デラックス版は税込7980円となっています。

デラックス版には後述する拡張ストーリーに加えて、ゲーム内で入手できるユニーク武器・防具・馬鎧セット付きのボーナスクエストやデジタルアートブック&サウンドトラックが付属する豪華版です。

どこが変わった? リマスター版だがリメイクとも言えるパワーアップ

グラフィック大幅刷新! リマスター版『オブリビオン』最大の特徴は、なんといっても最新のUnreal Engine 5による圧倒的に美しくなったグラフィックです。

開発元はリマスター/移植に定評のあるVirtuos社も協力しているとのことで、4K解像度・60fpsに対応しつつ、キャラクターや景観オブジェクト、アイテムに至るまですべてを一から丁寧に作り直したと公式サイトで説明されています。

画質向上はもちろん、テクスチャやライティング効果の刷新、地形や建物の細部までクオリティアップが図られており、遠景描写も含めシロディールの世界が現代水準のビジュアルで甦っています。

キャラクターの表情やアニメーションも進化!

オブリビオンと言えばNPCとの会話シーンも印象的ですが、リマスター版ではキャラクターモデルのメッシュ(形状)やリップシンク(口の動き)が改良され、会話時の表情がより豊かになっています

人間だけでなくカジート(猫人)やアルゴニアン(トカゲ人)など異種族の表情も向上しており、会話シーンの没入感がアップしています。

キャラクターの動きや戦闘モーションも刷新

新たに「ダッシュ」アクションが追加されたほか、武器の振りや呪文詠唱など戦闘アニメーションが一新されています。
効果音やヒット時のエフェクトも強化されたことで、戦闘体験がより魅力的で手応えあるものに進化しているとのことです。

ユーザーインターフェース(UI)やゲームシステムの改善も充実!

オブリビオンは名作とはいえ当時のゲームデザインゆえに不便な部分もありましたが、リマスター版ではそうした点にもしっかり手が加えられています。

HUD(体力バー等)やメニュー画面、マップ表示が刷新され現代風に見やすく調整されているほか、説得のミニゲーム魔法「千里眼」など一部システムのUIも改善されました。
さらにレベルアップや所持重量システム、非戦闘スキルの扱いなど各種ゲームメカニクスが調整され、敵のスケーリング(強さの自動補正)も見直されています


オートセーブ機能の追加や一人称・三人称視点カメラ挙動の改善、アクセシビリティ対応の強化など、他にも細かな改良点が多数盛り込まれており 、まさに「20年近く愛されてきた作品を現代向けにしっかりブラッシュアップした一品」と公式も太鼓判を押す仕上がりになっています。

追加コンテンツもオールインワン!

リマスター版『Oblivion Remastered』には、オリジナル版の大型拡張ストーリーDLCだった「Shivering Isles(シヴァリング・アイルズ)」と「Knights of the Nine(ナイン聖人の騎士)」が最初から収録されています 。

さらにその他の追加DLCもひととおり同梱されており、買ったその日からオブリビオンの全コンテンツを余すところなく楽しめるようになっています 。

前述したデラックス版を購入すれば、馬用防具(いわゆる「馬鎧」)や追加の武器・防具セットが手に入る新クエストがプレイ可能で、オブリビオンの世界をやり尽くしたいファンには嬉しい特典でしょう 。

補足:推奨動作環境

Steam版の推奨環境は以下の通りです。グラフィックの強化に合わせて推奨スペックも上がってますね。

最低:
64 ビットプロセッサとオペレーティングシステムが必要です
OS: Windows 10 version 21H1 (10.0.19043)
プロセッサー: AMD Ryzen 5 2600X, Intel Core i7-6800K
メモリー: 16 GB RAM
グラフィック: AMD Radeon RX 5700, NVIDIA GeForce 1070 Ti
DirectX: Version 12
ストレージ: 125 GB の空き容量
追記事項: SSD Required


推奨:
64 ビットプロセッサとオペレーティングシステムが必要です
OS: Windows 10/11 (with updates)
プロセッサー: AMD Ryzen 5 3600X, Intel Core i5-10600K
メモリー: 32 GB RAM
グラフィック: AMD Radeon RX 6800XT or NVIDIA RTX 2080
DirectX: Version 12
ストレージ: 125 GB の空き容量
追記事項: SSD Required; Performance scales with better hardware

(steamページより)

Switch 2版は出る? 現時点で未対応だが今後の可能性は…

現在リマスター版オブリビオンが遊べるのはPC・Xbox・PS5といった高性能プラットフォームのみで、Nintendo Switchや「Nintendo Switch 2」には対応していません
しかし、将来的にSwitch 2版が登場する可能性はゼロではないようです。

実際、Xbox責任者フィル・スペンサー氏が最近のインタビューで「我々はSwitch 1(現行機)をサポートしてきたし、今後も任天堂とは良好な関係でありSwitch 2もサポートしたい」と表明しており (Xboxの責任者がSwitch2をサポートすることを明言!CODやオブリビオンリメイクも期待できる?)、マイクロソフト傘下のBethesda作品もSwitch 2向けに提供していく意欲を見せています。

次世代Switchの性能次第では、オブリビオンのリマスター版がSwitch 2向けに最適化されて移植される日が来るかもしれません。

補足:『スカイリム』はSwitchで遊べた実績あり!過去の例から期待高まる

TESシリーズ前作にあたる『The Elder Scrolls V: Skyrim(スカイリム)』は、実はNintendo Switch向けに移植(リマスター版準拠)された実績があります
Switch版『スカイリム』は2018年2月に発売されており、携帯モードであの広大な世界を遊べるということで大きな反響を呼びました 。

グラフィックやMOD対応など一部制限はあったものの、SwitchでもオープンワールドRPGの名作がしっかり動作することをBethesdaは証明してみせたのです。

Bethesdaとしても、将来的にユーザー層を広げる意味でSwitch 2移植を検討する可能性は十分考えられます。今後公式発表があるか注目です。

名作オブリビオンを今こそ遊ぶチャンス!

リマスター版『オブリビオン』の登場により、往年のファンは懐かしのシロディールへ最新グラフィックで再旅立ちできる機会が生まれ、新規プレイヤーにとっても伝説の名作を快適な環境で楽しめる絶好のチャンスとなりました。

当時遊び倒した人も未体験の人も、美しく生まれ変わったオブリビオンの世界にどっぷり浸ってみてはいかがでしょうか。

Nintendo Switch 2版の可能性については現時点では未知数ですが、シリーズファンとしてはぜひ実現してほしいところです。まずは現行プラットフォームで蘇ったこの名作RPGを楽しみつつ、今後の展開を気長に見守りたいですね。