2025年5月21日、任天堂が「開発者に訊きました」の第18回として、マリオカートワールドの開発者インタビューを公開しました。
約8年にも及ぶ開発期間の中で、元々Switch向けに開発していたタイトルが、Nintendo Switch 2に移行していたことが明かされました。
オープンワールド化は開発初期から決定
今作『マリオカートワールド』の最大の特徴であるオープンワールド化は、開発初期から決まっていたコンセプトでした。
プロジェクトは2017年3月に試作を開始し、同年末に正式スタート。Switch1の発売時期から既に開発がスタートしていたことになります。
24人対戦で生まれる「競り合い」
前作の12人から倍増した24人対戦も、オープンワールド化と密接に関係しています。
矢吹氏は「大きい広い世界で長い道をつくっていくと、対戦メンバーがいろんな場所に分散してしまって、レース感が薄くなってしまうかもしれない。じゃあ、対戦人数を増やしておけばあちこちで競り合いが起こるだろう」と説明しています。
Switch1で発売されなかった理由
当初はNintendo Switch向けに開発していましたが、オープンワールド化と24人対戦の実現により、技術的な制約が厳しくなりました。
そんな時にNintendo Switch 2への移行の話が出てきたことで、「これは一気にできることが増えるぞと、まさに希望の光でした」とインタビューで語っています。
Switch1で発売されなかったことは残念ですが、Switch2に移行したことによって「マリオカートワールド」は「オープンワールド✖️24人」という当初のコンセプトを達成できました。
初代スーパーマリオカートを意識した「わんぱく感」

インタビューの中で語られていた興味深い点のもう1つが、スーパーファミコンで発売された初代「スーパーマリオカート」を意識して作成されていたことです。
アートディレクターの石川雅祥氏は「改めて初代『スーパーマリオカート』のような印象を大事にしたい」と話し、開発スタッフから出た「わんぱく感」というキーワードを重視したと明かしています。
丸みのあるデザインで表現する「わちゃわちゃ感」

『マリオカート8』では近未来的で洗練されたデザインでしたが、今作では「冒険感」を表現し、車のデザインも丸みを意識。
「マリオカート ワールド Direct」でも初代を意識した場面がありましたが、ただのオマージュではなく、ゲーム全体を通して初代マリオカートを意識していました。


初代マリカのガチャガチャしている雰囲気懐かしいですね!
まとめ
初代「マリオカート」の「わちゃわちゃ感」と聞いて懐かしい思いが蘇った人も多いのではないでしょうか。
『マリオカートワールド』は、技術的な制約を乗り越えてSwitch1からSwitch2へと移行し、初代の楽しさを現代の技術で再現する壮大なプロジェクトとして生まれ変わりました。
約8年という長い開発期間を経て、2025年6月5日にNintendo Switch 2と同時発売される『マリオカートワールド』。
オープンワールド化により実現した新しい「マリオカート」の世界で、懐かしくも新しい「わんぱく感」あふれるレースが楽しめることでしょう。
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