「Battlefieldはもう終わった」
そんな言葉がSNSやフォーラムに飛び交う中、かつての覇者は再び戦場に舞い戻ろうとしています。
ここ最近、Battlefieldシリーズの新作が「7月末に発表される」という情報が、噂から確度の高いニュースへと変わりつつあります。
熱狂と失望を繰り返してきたこのシリーズが、再び頂点に返り咲く日は来るのか──。
今わかっている情報を徹底的に整理してみました。
Battlefieldとは──常識をぶち壊した“大規模戦場”

Battlefieldシリーズは、Electronic Arts(EA)が送り出す大規模マルチプレイヤーFPSの象徴ともいえる存在です。
従来のeスポーツ系FPSが5対5程度の少数精鋭の戦いに特化する中、Battlefieldはまさに大規模戦闘による「戦争の再現」を志向してきました。
- 64対64の超大規模対戦
- 戦車、戦闘機、ヘリ、ボート、果てはビル崩壊まで演出するダイナミックな環境
- 分隊単位での協力プレイや役割分担
こうした要素が絡み合う“カオス”こそ、BFの醍醐味です。特に「Battlefield 3」「Battlefield 4」時代の熱狂を覚えているファンも多いでしょう。
しかし、その流れを断ち切ってしまったのが2021年発売の「Battlefield 2042」でした。
Battlefield 2042──輝きから暗転へ

「Battlefield 2042」は、当時大きな期待を集めながらも、発売直後からまさかの大炎上を迎えました。
- 膨大な数のバグやグリッチ
- 過去作にあった分隊システムや役割分担の削除
- “未来感”を追求するあまり、従来のBFらしさが失われたと言われるデザイン
その結果、Steamでの不評率は90%超えという衝撃的な数字を記録。かつてFPSの頂点を極めたシリーズは、あっという間に「失望の代名詞」と化してしまったのです。
この傷跡は深く、BF2042を最後にシリーズから離れたプレイヤーも少なくありません。
新作発表は7月末か──EAの決算スケジュールを読む
ところが最近、Battlefieldファンの間に再び希望の灯がともり始めています。
EAは2025年5月の決算説明会において、「Battlefield新作を今夏正式発表する」と明言しました。

2026年3月末までに発売される予定です。
開発にはEA傘下の4つのスタジオが協力し、「BATTLEFIELD STUDIOS」という新たな体制が敷かれています。EAの社運をかけた一大プロジェクトであることは間違いありません。
そして重要なのが、次の決算発表のタイミングです。
EAの次の決算は7月30日に予定されています。
過去にもEAは、決算発表に合わせて新作タイトルの詳細を公開する例が多々ありました。
今回も同様に、「7月末の決算発表で新作Battlefieldが正式に姿を現すのでは」という観測が強まっています。
巨額投資は成功を呼ぶか──それとも混乱か

新作への期待は高まるばかりですが、舞台裏では不穏な報道も飛び交っています。
海外メディアArs Technicaによると、Battlefield新作にはすでに500億円規模の開発費が投じられているとのこと。これはBFシリーズ史上、過去最大のプロジェクトです。
EAがBFシリーズの復活に本気で取り組んでいるのは確かでしょう。
しかし、巨額の資金投入が必ずしも成功を保証するとは限りません。開発が長期化するほど方向性のブレや、仕様変更のリスクが高まるのはゲーム業界の常。
過去にもBFシリーズは、「Hardline」や「2042」などで迷走を経験しています。
今回も同じ轍を踏まないか、多くのファンが希望と諦めの感情を同時に持ちながら見守っています。
Battlefieldを脅かす新たなライバル──FPS市場のいま
FPS界隈を取り巻く状況は一層厳しくなっています。
昨今のFPS市場では、かつてのような「とりあえずFPSなら売れる」という時代は終わりました。
現在はeスポーツ系FPSが強さを誇る一方、新規FPSはヒットを出すのが非常に難しくなっています。
しかし、BFに似た方向性を打ち出し急速に存在感を強めているのが、「Delta Force(デルタフォース)」です。

- 無料プレイ可能
- 大規模戦闘を実現
- 軍事色を強めた演出がBFユーザーを引き寄せる
すでにBF2042の同時接続数を上回る瞬間もあり、「本家より面白い」という声まで上がっているのが現実です。BF新作は、この強敵と真っ向から戦わなければなりません。
Battlefield新作の勝算──原点回帰がカギ
新作Battlefieldに勝機は残されているのでしょうか。
近年のFPSは、仲間とのボイスチャット必須や高度な戦術理解を求めるものが多く、プレイヤーの「疲れ」が顕著です。そんな中で、大規模戦場を自由に駆け回れるBattlefieldこそ息抜きになるという声は根強くあります。
今回の新作では、シングルプレイヤーキャンペーンの復活も予定されています。
マルチプレイヤーだけでなく、一人でもじっくり楽しめるコンテンツが用意されることで、シリーズ未経験層への訴求力も高まるでしょう。
さらに、報道によればEAは新作で「1億人規模のプレイヤーベース」を目指しているとのこと。
これは非常に野心的ですが、もし達成できればBFが再びFPS界のトップに返り咲く可能性も十分にあります。
勝負のカギは──「過去作で愛されたBattlefieldらしさを取り戻せるか」にかかっていると言えるでしょう。
結局どうなる?──運命の夏が迫る
Battlefield新作の運命を左右する夏が、いよいよ近づいてきました。
- 果たして7月末に正式発表されるのか?
- 巨額の開発投資は、成功の礎になるのか、それとも再び迷走の火種になるのか?
- Delta Forceや他のライバルを打ち負かし、BFは再び王座に返り咲けるのか?
今のところ答えは誰にもわかりません。
しかしひとつ確かなのは、BF2042で失った信頼を取り戻すには、もはや失敗は許されないということです。
シリーズファンならずとも、この夏の発表は絶対に見逃せません。
参考情報