人気バラエティ番組「この世界は1ダフル」にて、5月1日に放送された「1万人に聞いた30年前の懐かし大ヒットエンタメBEST20」では、1995年頃の懐かしの大ヒット作品がランキング形式で紹介されました。

30年前と言えば平成7年、バブル崩壊後ながらも日本のエンタメ産業はまだまだ勢いがあった時代です。
当時を知る人には懐かしく、若い世代には「へぇ〜」と驚きの声が上がりそうな内容が盛りだくさんのランキングになりました。

30年前、1995年はどんな時代だったのか

1995年(平成7年)は、日本にとって忘れられない年です。
1月には阪神・淡路大震災
、3月には地下鉄サリン事件といった社会を揺るがす大事件が続きました。

しかし同時に、テレビ、音楽、ゲームといったメディアエンタメが最も影響力を持っていた時代でもありました。
スマホやSNSのない時代、人々の娯楽は「テレビを観る」「CDを聴く」「ゲームを買って遊ぶ」こと。

多くのヒット作が社会全体を巻き込む現象となり、家族や友人、職場での共通の話題として機能していたのです。

なぜ90年代エンタメは心に残るのか?

90年代エンタメの魅力は、一言で言えば「熱狂の共有」です。
インターネットが一般に普及する前の時代、情報や流行はテレビや雑誌、ラジオ、街中の看板やCMによって広まりました。

  • 「月9ドラマ」が視聴率30%超え
  • ミリオンセラーのCDが続出
  • ゲームソフトは発売日に行列
  • 若者のファッションがカルチャーとして確立

すべてが“リアルタイムで体感されるイベント”だったのです。

出演者情報

【MC】
東野幸治
渡辺翔太(Snow Man)

【ゲスト】
渡辺満里奈
アンミカ
芝大輔(モグライダー)
吉村崇(平成ノブシコブシ)

1995年大ヒットエンタメBEST20発表!


順位タイトル・内容補足情報
20位ナイキ エア マックス 95社会現象となったスニーカーブームの火付け役。原宿では深夜販売に行列ができた。
19位CM「JR SKISKI」「ぜんぶ雪のせいだ。」のキャッチコピーが話題。
18位映画「耳をすませば」スタジオジブリによる青春ラブストーリー。
17位アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」社会現象となり「エヴァ世代」という言葉も生まれた。
16位ゲーム「ドラゴンクエストVI」スーパーファミコン末期に登場し、400万本以上を売り上げた。
15位ドラマ「王様のレストラン」三谷幸喜脚本による名作コメディ。役所広司の名演も光る。
14位映画「ダイ・ハード3」ハリウッドアクションブームの象徴的存在。
13位ドラマ「星の金貨」酒井法子と大沢たかおが主演し、主題歌「碧いうさぎ」もヒット。
12位CM「アパガード」“芸能人は歯が命”の名コピーが話題に。
11位若貴兄弟 初の直接対決相撲ブームの象徴、国民的な注目を集めた一番。
10位ドラマ「金田一少年の事件簿」堂本剛主演でミステリーブームを牽引。
9位「シーソーゲーム」 Mr.ChildrenトヨタCMソングとしても使用された名曲。
8位ドジャース 野茂英雄MLBで日本人初の本格的成功、”トルネード投法”が話題に。
7位ドラマ「家なき子2」「同情するなら金をくれ」が流行語に。
6位がんばろうKOBE阪神・淡路大震災からの復興スローガン。オリックス・ブルーウェーブも活躍。
5位「TOMORROW」 岡本真夜応援ソングとして多くの人に愛された楽曲。
4位コギャルブームルーズソックスやガングロメイクが社会現象に。
3位Windows 95一般家庭にもPCが普及し始めるきっかけとなった歴史的OS。
2位「WOW WAR TONIGHT 〜時には起こせよムーヴメント」 H Jungle with tダウンタウン浜田×小室哲哉のコラボ。CD売上200万枚超。
1位「LOVE LOVE LOVE」 DREAMS COME TRUE日本のラブソング史に残る大ヒット。街中で流れていた一曲。
CD売上230万超。

注目トピックを深掘り!

ナイキ エアマックス 95 (20位)

“イエローグラデ”の異名を持つカラーは、今なお復刻が出れば完売する伝説のモデル。1995年当時は定価で買えないほどの人気ぶりでした。

ドラゴンクエストVI (16位)

「夢の世界」と「現実の世界」を行き来する設定は、ファンの間でも今なお評価が高く、SFC最末期の名作として記憶されています。

若貴フィーバー (11位)

大相撲をテレビのゴールデンタイムで観ていた最後の時代かもしれません。兄弟横綱というストーリー性が人気を呼びました。

コギャルブーム(4位)

ルーズソックス・ガングロ・プリクラ。1995年前後の女子高生文化は、一大トレンドとして社会全体を動かす力を持っていました。

1995年前後の代表的なコギャル語・流行語一覧

言葉意味・使い方の例
チョベリバ「超・ベリー・バッド(とても最悪)」の略。
例:「今日のテスト、チョベリバ〜」
チョベリグ「超・ベリー・グッド(とても良い)」の略。
例:「このプリクラ、チョベリグじゃない?」
MK5「マジでキレる5秒前」の略。
例:「遅刻してくるなんてMK5だし!」
ナウい「今風の」「イケてる」の意味。80年代から継続して使われた言葉。
バリバリ伝説「めちゃくちゃすごい」「完全にイケてる」の意。誇張表現として使用。
〜じゃんねぇ?「〜でしょ?」の意。語尾を崩してかわいく表現。
例:「これ、やばいじゃんねぇ?」
チョーウケる「超面白い」の意。
例:「あいつマジでチョーウケる」
ウザい「うっとうしい」「嫌だ」の意。現在も使われる言葉の原型。
パラリラ元は暴走族用語。ギャル雑誌などでおふざけ的に使われた。

これらの言葉は当時の**「egg」「Popteen」などの雑誌**や、プリクラ文化・渋谷センター街の流行と連動して拡散され、コギャルたちの会話に多用されました。

Windows 95(3位)

この年、Microsoftが家庭用パソコン向けに本格展開したOS。これにより「メール」「インターネット」「パソコン通信」などの言葉が一般化していきました。

『WOW WAR TONIGHT 〜時には起こせよムーヴメント』 H Jungle with t(2位)

お笑い芸人浜田雅功(ダウンタウン)と音楽プロデューサー小室哲哉による異色ユニットH Jungle with tのデビュー曲。1995年3月に発売され、ダブルミリオン(約213万枚)を記録する国民的大ヒットに。

当時絶大な人気を誇っていた「HEY!HEY!HEY! MUSIC CHAMP」とのタイアップ効果もあり、音楽とお笑いの境界線を軽々と越えたプロジェクトとして大注目されました。

小室ファミリー全盛期の幕開けを告げる1曲であり、「ムーブメントを自分たちで起こそう!」という前向きなメッセージが、バブル崩壊後の空気感にピッタリとフィット。90年代J-POPの象徴ともいえる一曲です。

『LOVE LOVE LOVE』 DREAMS COME TRUE(1位)

1995年10月にリリースされたDREAMS COME TRUE(ドリカム)の大ヒットバラード。発売からわずか2週間でミリオンセールスを突破し、最終的には235万枚以上を売り上げました。
ドラマ『愛していると言ってくれ』の主題歌として使用されたこともあり、「純愛ブーム」の象徴的楽曲として90年代の恋愛ドラマ文化を彩りました。

当時の女子高生からOL世代まで、「片想い」「失恋」などのシーンで繰り返し聴かれ、“カラオケの定番”として長く愛される名曲となりました。吉田美和の感情豊かな歌声と、シンプルながら切ないメロディが、今もなお多くの人の心に残っています。

まとめ

1995年は、社会的に大きな転換点を迎えた年でありながら、人々の心を動かすエンタメが数多く生まれた年でもありました。今回のランキングは、そんな時代の「空気」を思い出させてくれたのではないでしょうか?

当時を知る世代にはノスタルジーを、知らない世代には新鮮な驚きを。
懐かしくも新しい、そんな1995年エンタメを振り返る時間となりました。